今回の話を進める前に、下記の画像を見て頂きたい。
CPUの性能を比較する際に使ったCINEBENCH15のOpenGL(Open Graphics Library)のランキングである。前回、GeForceGTX1050Ti(7位)とGTX760(6位)の差異を載せたが、CINEBENCH上での性能差は誤差の範囲であり、本来であれば同等の結果が出ても可笑しくはない。そこで、前回の検証を行う前にとった行動を振り返って見る。
前回の検証をする前に、AMD Radeon R7 370 Seriesのグラフィックボードを付けていた。GeForceGTX1050Tiへ交換するに当たり、AMD Radeon付属のドライバCDのアンインストールを利用しグラフィックドライバを削除してからGeForceのグラフィックドライバを当てた。見た目上では正常に動いているのだが、AMD Radeonのドライバが100%削除出来ていなくゴミデータの影響で誤作動を起こしているのではないかと考え、Windows8及びSSDにフォーマットをし真っ新にした状態で、改めてインストールとドライバを当てて検証をしてみた。
検証にあたり、今回は”GTX 1050 Ti”と”GTX760”に加え、”GTX960”を用意した。尚、使用するCPUは全てRyzen5_1600とである。また、念の為に同型ではあるもののWindows8を真っ新にしてから検証をした。
GTX760 | GTX960 | GTX1050Ti | |
Bio6 | |||
9570(S) | 12018(S) | 11249(S) | |
FF14 | |||
18.993sec/12508 | 19.091sec/13016 | 18.143sec/13323 | |
PSO2 | |||
18885 | 19265 | 20425 |
結果は上記のようになった。GTX1050Tiは前回と比べて圧倒的に良い結果となった。評価的には、CINEBENCHの評価通り相性の問題はない事が分かる。因みに今回検証として使ったグラフィックボードの大きさは、「GTX1050Ti<GTX760<GTX960」の順となる。また、嘗てGTX960はGTX760と大差がないと言われたこともあり、CINEBENCHの評価もGTX760と10の差がついているが、ベンチマークの結果としてはGTX960の方が勝っている。ベンチマークでGTX760より良い結果(誤差の範囲だが)が出たのは、GTX760とGTX1050Tiの双方は表示されるオブジェクトが増えるにつれてFPSが徐々に下がり、特にバイオハザード6のベンチマークは30前後を記録することもあった。しかしながら、GTX960はどんなにオブジェクトが増えても、FPSを60近くをマークしスコアが安定していた。私個人としての評価は下記のように評価している。
GTX760 | 最新のゲームをするには力不足を感じるが、十分な性能を持っている。現在入手が困難。 |
GTX960 | GTX760から乗り換えるには微妙なところだが、ゲームをする上では十分なFPSを確保できる為安定はする。但し、今回使用したグラフィックボードは非常に大きくPC内のスペースを圧迫する。 |
GTX1050Ti | GTX960並の性能を持ちつつ非常にコンパクトで補助電源がいらない。FPSの低下率はGTX760と同等でオブジェクトが増えると60を保つのは厳しい。 |
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GeForceGTX760 (2GB) 12,900円(Amazon) |
GeForceGTX960 JetStream(2GB) 19,704円+税 |
GeForce GTX1050Ti(4GB) 17,009円+税 |
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上記3つ以外にも、Ryzenシリーズと同じAMDのグラフィックボード”Radeon Sapphire R9 280 3G GDDR5”の検証をしてみた。サイズに関してはGeForceGTX960
JetStream(2GB)よりほんの少し横幅が大きい程度である。
Bio6 8573(S) |
FF14 19.575sec/11323 |
PSO2 12961 |
Radeon Sapphire R9 280 3G GDDR5の評価自体は、GTX1060(6GB)の次に高く、AMD Radeon R7 370 Seriesよりも高い評価だが、ベンチマークの総合スコアはGeForceGTX760程度となっている。FPSの最大値は非常に高く設定されているが、同時にFPSの低下も激しくなっているからだと考えられる。但し、Radeonの方が、ゲーム映像に関しては非常に綺麗で滑らかに動く。