期待のCPU:Ryzenの性能比較(Ryzen5の使用感)

【Ryzenとは】
AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ)より発売されたCPUで、Intel(インテル)のCore i7に対抗する為に出されたものです。発売前の情報から様々な面で期待の声もありました。2017年3月3日より8コア16スレッドのハイクラス:Ryzen7シリーズが発売され爆発的な人気があり話題を集めた逸品と言えるでしょう。その後同年4月11日にミドルクラス:6コア12スレッド/4コア8スレッドのRyzen5が発売されました。その期待は2017年3月3日の深夜販売を開始した店舗で、行列が出来ていたという程です。

【Ryzenスペック】
Ryzenのスペックは以下の通りとなっている。

プロセッサ クロック周波数 キャッシュ コア/スレッド 熱設計電力(TDP) 価格(日本円)
ブランド モデル ベース ブースト L2 L3
Ryzen 7 1800X 3.6 4.0 4MB 16MB 8/16 95W 59,800円
1700X 3.4 3.8 4MB 16MB 8/16 95W 46,800円
1700 3.0 3.7 4MB 16MB 8/16 65W 38,800円
Ryzen 5 1600X 3.6 4.0 3MB 16MB 6/12 95W 30,800円
1600 3.2 3.6 3MB 16MB 6/12 65W 27,800円
1500X 3.5 3.7 2MB 16MB 4/8 65W 23,800円
1500 3.2 3.4 2MB 8MB 4/8 65W 21,000円

*Ryzen 3が2017年後半期に発売予定となっています。

 

今回、Ryzen5_1600を使った個人的な感想としては、Core iシリーズと比べると少々1コアの能力は劣るものの、全体能力は良く消費電力が低燃費である。

また、ネットでの感想や性能を調べたところゲーム特化ではないが、動画等のエンコードに向いているとの事です。
注意点としては、RyzenにはIntelのCoreシリーズと違いグラフィックチップが入っていない為、Ryzenシリーズを運用する際には別途でグラフィックボードを用意する必要があります。

【ベンチマークによる検証結果】

No CPU名 グラフィックボード メモリーカード マザーボード
1 Ryzen 5 1600 AMD Radeon R7 370 Series Corsair CMK16GX4M2A2666C16(DDR4 PC4-21300 8GB 2枚) ASRock AB350M-HDV
2 Intel Core i5-4670K NVIDIA GeForce GTX 750 Ti ADATA AX3U2133W4G10-DR(DDR3 PC3-17000 4GB 4枚) ASRock Z87M Pro4
3 Intel Core i5-4690K AMD Radeon R9 270 G.Skill F3-2400C10D-8GTX(DDR3 PC3-19200 4GB 4枚) ASRock Z97M Pro4

上記は今回の検証にあたり使用したPCとそのパーツとなっている。仕様したベンチマークはCINBENCH RELEASE 11.5とFF14のベンチマーク(ローディングタイムを評価する為)を使った。尚、Core i7-6700もありますが、前々回の投稿で評価した為今回は載せておりません。また、Ryzen5のPCのみWindows8を使用。それ以外はWindows10を使用しています。

 

〇CINEBENCH 11.5によるCPU評価

〇FF14ベンチマークの評価

No 総スコア ローディングタイム
1 12081 17.524sec
2 14438 20.310sec
3 14546 39.016sec

 

CINEBENCHによる評価は、Ryzenが最適化されていないなどの話もありますが、それを置いてもコア/スレッド数の差が出たのかRyzen5 1600が圧倒的に差が開いている。FF14ベンチマークの画像は上からRyzen5、Core i5-4670K、Core i5-4690Kとなっている。スコアはグラフィックボードの関係で伸びは良くないものの、読み込みの速さはダントツである事が分かる。

尚、別途でCINEBENCH ver15を落とし評価してみた。初期から登録されているのもあるが、それでもRyzen5 1600は2番手(初期登録されているIntel Xeon CPU X5650の評価は”1279”と1番手)となっている。新規でPCを組み立てたり、BTOで選ぶ時の候補にしても良いでしょう。また、RyzenはCPUファンが付属している為、予め買っておいたものや拘りがない限りは付属のCPUファンでも十分であると考えられる(既にグリスが塗られている為そのまま装着可能)。尚、大事な事ですのでもう一度告げておきますが、Ryzenにはグラフィックチップが搭載されていない為、1からPCを組み立てる場合は必ずグラフィックボードを用意しましょう。同型のRyzen5 1500Xは評価が出来次第、掲載予定です。

 

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